

【代表メッセージ】経営理念を正しく実践すれば顧客を裏切ることはない【理念経営㊻】
今年最後の投稿で「経営理念」について改めて考えたい。 2025年も企業不祥事が相次ぎ、信頼度を落とした企業がいくつもある。 大手金融業で元行員が貸金庫から10数億窃盗し、金融機関の管理体制に関する不信感を募らせた事件。通販サイトで中国産を国内産と誤表示し、消費者庁から措置命令を出され、景品表示法違反で信用失墜した事件。卵偽装販売で流通大手の売り場から卵を撤去され、その後も誠実な対応が見られず、取扱業者や消費者を憤らせている事件、等。 このように、昨今も上げればきりがないほど顧客を裏切っている事例がある。 なぜ、このようなことが起きるのか。 顧客への裏切り行為は経営理念の不在や形骸化と深く結びついているといえる。 経営理念が実際の意思決定や行動に浸透していない企業では短期的利益を優先し顧客に対し誠実さを欠く行為が起こりやすくなる。 上述の「卵偽装販売」の事例においては、新聞記事によると「健康なニワトリから良い卵が産まれる、という理念でストレスを与えず自由に動けるよう地面に放して飼育する平飼いを始めた。平飼いだけでなく、餌に乳酸菌な


【代表メッセージ】成功を目指すより成長を目指す人になれ【人間力向上㊻】
致知12月号にアサヒグループホールディングス会長:小路明善氏と王将フードサービス社長:渡邊直人氏の対談「節を超え、人も会社も成長する」が掲載されている。 小路:私は、ビジネスパーソンに不可欠なのは人物・力量・実績だとよく言っていますが、 要となるのは人から信頼を得られる人物だということです。さらにこの人物は、「人 格・人情・人生」の三つの要素で成り立っています。秀でた能力は欠かせない反面、 悩める部下の気持ちに寄り添う度量の広さがあるか。こうした人としての在り方を磨 き上げていく事が非常に重要だと思います。そのために、成功より自分自身の成長を 追求してきたという自負があります。 ~~ 渡邊:まさに。私が小路会長から最初に学んだのは、成長に重きを置く生き方でした。社員 に「努力したら必ず報われますか」と良く聞かれるんです。努力したから成功すると は限らないし、大半は失敗に終わります。しかし、努力をすれば確実に成長すること ができる。 ~~ 大成する人や会社はエゴがないですよね。エゴが


【代表メッセージ】人間の本質を経営に活かす【理念経営㊺】
先日、大阪で「ジャパネットたかた」の創業者・高田明氏の講演会を聴く機会を得た。「夢を持ち続け日々精進」と題した講演で、「今、この時を大切に生き続ける事が、将来の自分自身をつくる土台になる。過去や将来にとらわれすぎて、今を疎かにすると、些末なことや抽象的な事象にとらわれて自分自身の本質を磨くことができなくなってしまう」という言葉が心に残っている。 高田氏は常に「今」を大切にし、日々精進してきたという。その結果、消費者の心を捉えた氏のメッセージは茶の間の生活者に届き、日本有数の会社へと成長を遂げたことは周知の事実である。 ただやみくもに頑張るのではなく、夢を持ち続けて、少しでもその夢に近づくために日々精進した、という高田氏の言葉には説得力があった。 また、講演の中で 「人は人の為に働いてこそ、人である」 という松下幸之助氏の言葉を紹介して、「人間の本質は利他性にある: 人は他者の為に尽くすことで、自らの価値を発揮し、社会に貢献できる 」といい、自身も出身地の長崎県佐世保市を中心に地域社会の成長・発展に貢献していく事を生き甲斐としているそうだ。.


